どうすれば希少価値の高い人になれるのだろう。
ビジネスパーソンが抱える悩みの一つにこのような問いがあるのではないだろうか。
ただ、一つの道で1万人に1人の優秀な人材になることは非常に難易度が高い。
ましてや100万人に一人となると、自分がそんな人間になれるはずがないと尻込みしてしまうことだろう。
でも実は、100万人に1人の人材に凡人でもなれる方法があったのだ。
今回は藤原和博著『必ず食える1%の人になる方法』を紹介したい。
目次
『必ず食える1%の人になる方法』とは?
読むのにかかった参考時間 1時間31分
『必ず食える1%の人になる方法』とは藤原和博さんの作品だ。
藤原さんといえば東大出身でリクルートに入社後、新規事業担当部長にまでなっている方。
またその後には和田中学校の校長、そして橋下知事の特別顧問と何とも肩書きが多い人物として有名だ。
特に興味深いのは、堀江貴文著『多動力』や西野亮廣著『魔法のコンパス』でも本書の考え方が取り入れられているところにある。
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↑本ブログでもまとめています。
まさに今をときめく成功者に賛同されている考え方だということだ。
藤原さんの考え方の大前提は100人に1人の人材になら努力すればなれるということだ。
それを掛け合わせていけば、100の2乗、3乗と希少価値が高まっていく。
まさに、凡人でさえも希少価値の高い人材になれる方法を説いた本だ。
8人に1人になるためには
本書ではまず8人に1人の人材になる方法について説明されている。
8人に1人の人材になるためには2の3乗、つまり3つの事柄をクリアすればいいということだ。
本書ではそれらを
1.パチンコをするかしないか。
2.ケータイゲームを電車の中でするかしないか
3.月に1冊読書をするか否か
の3つの事柄をクリアできるかで判断している。
自分の手を胸に当てて考えて欲しい。
いくつ達成できているだろうか。
全てにおいて共通しているのは、自分のための時間を作れるかということに主眼が置かれていることだ。
100人に1人の貴重な人材になるためには、まずは自分の時間を管理できることが必要条件だと言えるだろう。
・4つの成功の形
8人に1人の人材条件を満たせたら次に知っておく必要があるのが4つの成功のタイプだと藤原さんは本書で述べている。
A:権力と経済的価値を求める社長タイプ
B:経済的価値と独立思考を持つ自営業タイプ
C:権力と個人的嗜好や社会貢献を大切にする公務員タイプ
D:独立思考と個人的嗜好や社会貢献を大切にする研究者タイプ
どの型で成功するかによってその後の条件は変わってくるらしい。
例えばAタイプで成功しようと思えば、営業力・プレゼン力や合わない上司がいないというのが100人に1人の人材を目指す上で大切になる。
Bタイプでは無駄な付き合い(本書はゴルフと紹介されている)をしない。
それに対しCタイプではむしろ無駄だと思われる付き合いにこそ積極的に参加するのが成功の条件になる。
だから、この先100人に1人の人材になるためには自分がどの類型になるのかを真剣に考える必要が出てくる。
しかし、成功はしたいけどやりたいことは見つからないという人が大半なのではないだろうか。
僕もそういったタイプで、ぼんやりとこうなりたいなというタイプはあるけれど4パターンのうちどれが自分に合ってるのかが明確ではなかった。
そんな方は神田正典著『非常識な成功方法』を読んでみるといい。
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上記の記事でも紹介しているが、やりたいことは人の影響を受ける。
だからこそやりたくないことを明確にしようという思考法だ。
逆転の発想で目から鱗な考え方だから、きっとやりたいことがない人の役にも立つと思う。
少し話は脱線してしまったが、結論、100人に1人を目指すためにはどんな人間を目指すかを明確にする必要があるということだ。
本書では4つのパターンの人間がどうすれば成功できるかの条件が全て記載されている。
気になる方は実際に本を購入して読んでみて欲しい。
・1万人に1人、100万人に1人の人材になるために
1万人に1人と考えると、とてつもなく難しく感じてしまうかもしれない。
でも掛け算の法則で、100人に1人の肩書きを2つ持てば1万人に1人の人材になれるということだ。
藤原さんが説く100人に1人の人材になるための方法は決して1朝1夕で身につくものではない。
でも、1度100人に1人の人材になってしまえば、他の分野でそれを繰り返すだけだ。
それだけで僕らの希少価値は上がっていく。
凡人であろうとも希少価値を持った人材になれるという意味がよくわかるだろう。
まとめ
これから先の時代は「〜セラピスト」が食える時代がくると藤原さんは本書で述べている。
つまり何であれ専門家がうける時代が来るということだ。
人それぞれ将来の目指す姿は違うかもしれないけれど、ある分野において専門になることの重要性は大きく増しているのだ。
ただ、ある一つの道だけで1万人に1人の人材になるのは極めて難しい。
だからこそ、ある程度の専門性を持ったら別の分野も専門に持つことは非常に有効的だ。
そんな考え方を与えてくれる本書は一見の価値が十分すぎるほどある。
今活躍している起業家たちがオススメするのも納得する本だと言える。
↓ここから先は人の書評が好きという変態のために。
感想/考察
読書をしよう
やはり本書を読むと、読書がいかに大切なのかがよくわかる。
読書をすることによって、著者の世界観がスッと頭の中に入ってくる。
本書でも紹介されているが、読書をすることは著者の目線で世界を再定義するということだ。
そして小説とビジネス書の違いも大きくここにあるのではないかなと僕は思っている。
小説が大切にするのは読み手の解釈だ。
登場人物たちが主役であり、物語中で彼らが話すことはあっても決して真の主役にはなり得ない。
何故なら、あくまでも真の主役は物語を読んでいる僕らだからだ。
それに対し、ビジネス書では著者の主張は明確で、著者こそが主役だ。
だからこそビジネス書は読みづらいという方もいると思うが、成功者からみた世界を知ることは非常に大切なことだと思う。
嫌いという方も是非ビジネス書を読んでみて欲しい、考え方が大きく変わることが多いと思う。
変わらないことは心地いいからさ
本書を読むと新しいことをどんどん取り入れていくことの大切さがわかる。
まさに、1つの専門に囚われずに肩書をいくつも作ってきた藤原さんこそが変化を受け入れた人の代名詞だろう。
でも、そんな人たちが世の中にはどれくらいいるのだろうか?
僕ら人間は変化を好まないようにできているらしい。
そりゃそうだ。慣れ親しんだものは僕らの生活の一部になる。
だからむしろ変わろうとすることは初期ではストレスにしかならないのだ。
これからを生きる僕らはこのことを念頭に置き、当たり前に感じるだけの日々を過ごしてはならない。
社会人になると会社によってはこうした頭の硬い上司がいることがある。
イラッとくることも多いかもしれないが、気づけば僕らもそうした人間になってないかを絶えずチェックする必要がある。
環境になれてきたなと思った時が危険信号なのかもしれない。
どのように実践できるか
まずは1/8の人材になることが希少価値の高い人材になる第一歩だ。
そのために、電車の中では読書をすることを継続していきたいと思っている。
小さな積み重ねが大きな成功への第一歩だと信じよう。
投稿日2020/5/25(3400字)2h53min56sec/当記事を書き上げるのにかかった時間